睡眠薬と睡眠導入剤の違いは?睡眠改善薬って何?それぞれの違いと効果を解説!

TOM

なかなか寝つけない、夜中に起きてしまうなど、睡眠に問題を抱えている人は多くいます。

日本人の約2割の人が睡眠に何らかの問題を感じているという報告がありますが、自覚がないだけで、睡眠に問題がある人はもっと多いといわれています。

睡眠の問題を改善するためによく登場するのが睡眠薬や睡眠導入剤といった薬です。

実際に使ったことはなくても、そうした薬があることを知っている人がほとんどなのではないでしょうか?

しかし、睡眠薬と睡眠導入剤がどう違うのか、どんな効果があるのかまではあまり知られていません。

今回の記事では、睡眠薬と睡眠導入剤について詳しく解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。

睡眠薬とは?

睡眠薬とは、睡眠障害を持っている患者に対して、治療の1手段として用いられる薬です。

医師の処方箋を基に処方される薬のため、ドラッグストアなどでは購入できません。

睡眠薬には以下の3つの種類があります。

ベンゾジアゼピン薬 / 非ベンゾジアゼピン系

現在使用されている睡眠薬のほとんどが、この種類に当てはまります。

脳の活動を抑制することで眠気を生じさせる仕組みです。

この薬の特徴として、製品によって持続効果が異なるという点があり、持続する時間によって3つのタイプに分けられます。

  1. 短時間型(持続時間:2~10時間)
  2. 中時間型(持続時間:20~30時間)
  3. 長時間型(持続時間:50~100時間)

これらのタイプは症状によって使い分けられます。

寝つきが悪い人には短時間型を、夜中に目が覚める、睡眠時間は十分なのに寝た気がしないという人には中・長時間型を処方します。

これらは効果の時間が違うだけで薬の強さ自体に差があるわけではありません。

メラトニン受容体作動薬

体内のリズムを整え、睡眠の質を向上させるホルモン・メラトニンの分泌量を増進させ、睡眠効果を高めるための薬です。

薬によって、脳の働きを抑えるベンゾジアゼピン薬 / 非ベンゾジアゼピン系の薬と違い、元々体内にあるホルモンを促進させるため、副作用のリスクが低いとされています。

反面、効果が少し弱まっているというデメリットはあります。

体内時計を調整してくれる作用があるため、不眠症の治療以外にも時差ボケの治療薬としても利用されています。

オレキシン受容体拮抗薬

オレキシンは、脳や身体を覚醒モードにするホルモンです。

オレキシン受容体拮抗薬は、そのオレキシンの働きを弱め、身体を休息モードに切り替えやすくする薬です。

寝つきを良くする効果は低いですが、夜中に目が覚めてしまったり、予定していた起床時間より早く目覚めてしまう人には大きな効果を発揮します。

睡眠薬と睡眠導入剤の違い

睡眠薬の他に、睡眠導入剤というワードがありますが、これらは何が違うのでしょうか?

結論から言うと、睡眠導入剤とは睡眠薬の1種で、明確な違いはありません。

睡眠導入剤という言葉は、睡眠薬の中でも持続効果が短いタイプ(前述の短時間タイプ)の総称として便宜的につけられた名前のため、効果が違うなどはありません。

睡眠作用の持続時間が短いため、睡眠導入剤という言葉通り、睡眠の “導入” に効果がある薬です。

寝つきが悪い悩みを抱えている人に効果の高い薬となっています。

効果時間が短いため、薬の効果が翌日まで残らず、目覚めが良いという特徴があります。

睡眠薬も睡眠導入剤も、継続的に服用することで、精神的に依存してしまい「薬を飲まないと寝られない」という状態になってしまう可能性があるので、医師の指示に従って適切に服用することが大切です。

処方箋なしで買える「睡眠改善薬」とは?

睡眠薬、睡眠導入剤の他にも「睡眠改善薬」と呼ばれる薬があります。

これは睡眠薬、睡眠導入剤とは異なり、ドラッグストアなどで購入することが出来ます。

睡眠薬や睡眠導入剤が、不眠症に対して処方される薬であるのに対し、一時的に眠れなくなった症状に対して手軽に購入できるものが睡眠改善薬です。

市販の睡眠改善薬の中には、抗ヒスタミン作用のあるジフェンヒドラミン塩酸塩が含まれています。

抗ヒスタミンとは、花粉症などのくしゃみや鼻水を抑えるためにも使われる成分ですが、その副作用として眠気を感じることがあります。

この効果を利用して寝つきが悪い、寝た気がしないといった一時的な睡眠の悩みに対して改善を促します。

ドラッグストアなどで簡単に購入できますが、妊娠中・授乳中・15歳未満、不眠症の人などは使用しないでください。

睡眠改善薬は、睡眠薬・睡眠導入剤と違い、抗ヒスタミン剤の副作用として起こる眠気を利用した薬です。

一時的な不眠症状に対する対処法であるため、症状が改善した場合は使用をやめ、逆に効果がない場合は、服用し続けるのではなく、医師に相談するようにしましょう。

まとめ

  • 睡眠薬には3つの種類がある
  • 睡眠導入剤は睡眠薬のうち、効果時間が短いものを指す
  • 睡眠改善薬は一時的な不眠症状に対して、処方箋なしで購入できる薬

いかがでしたか?

睡眠薬、睡眠導入剤、睡眠改善薬、それぞれの仕組みや効果をしっかりと理解し、適切な使用を心がけましょう。

不眠症状が改善しない場合は、早めに医師に相談しましょう。

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