グリシンの睡眠効果は?いつ飲むのがいい?副作用の危険はある?
睡眠の悩みを検索すると、グリシンというワードが出てくるのではないでしょうか?
今回は、睡眠の質を高める成分として注目されている「グリシン」について効果や、副作用について詳しくご紹介します。
グリシンとは?
グリシンとは、体内で合成される非必須アミノ酸の一種です。
身体の20%を閉めるタンパク質は、20種類のアミノ酸で構成されており、その20種類は必須アミノ酸と非必須アミノ酸に分類されます。
体内で作ることが出来ず、食事などから摂取する必要がある必須アミノ酸9種類と、体内で合成できる非必須アミノ酸11種類です。
非必須アミノ酸の一つであるグリシンは、アミノ酸の中で最も小さく、単純な構造で作られており、一日に数十グラムの量が体内で生成されています。
グリシンは牛すじや鶏の軟骨など動物性コラーゲンや、ホタテ、エビなどの魚介類にも比較的多く含まれています。
グリシンの効果
脳幹や脊椎に多く存在し、中枢神経の中で抑制系の神経伝達物質としての働きを持つグリシンですが、大きく4つの効果があります。
美肌効果
皮膚のタンパク質であるコラーゲンを構成するアミノ酸のおよそ3分の1はグリシンで構成されています。
コラーゲンは肌のハリや弾力を支える重要な成分であり、その元となるグリシンを増やすことは美肌を保つ効果があります。
また、コラーゲンが働いている関節の動きに対しても重要な働きをしています。
抗酸化作用
グリシンには、老化の原因となる活性酸素を抑える抗酸化作用があることがわかっています。
グリシンを効果的に摂取することで、生活習慣病や老化を防ぐことが出来ます。
コレステロール値を下げる効果もあるため、脳卒中や高血圧などの予防にも繋がります。
抗うつ効果
グリシンは、脳内神経伝達物質・セロトニンを増加させるという報告があります。
セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれ、不足するとうつ症状を引き起こす可能性があります。
グリシンによってセロトニンを増やすことで、抗うつ作用を持つと言われています。
また、セロトニンの増加は後述する睡眠への効果にも関わってきます。
睡眠への効果
人は眠りにつくとき、身体の内部の温度を下げる仕組みがあります。
グリシンには血管を拡張させ、表面体温を上げることで、体内の熱を放出する効果があるため、自然な入眠を助ける働きがあります。
グリシンは、入眠時だけでなく、睡眠の質を高める効果もあります。
睡眠にはメラトニンという脳内ホルモンが深く関わっていますが、メラトニンは、前述の幸せホルモン・セロトニンから生成されます。
グリシンによってセロトニンを増やすことで、睡眠中のメラトニン量を増やし、眠りの質を向上させる効果があることがわかっています。
グリシンはいつ飲むのが良い?
グリシンの血中濃度は、摂取から30分後にピークを迎え、その後約4時間かけて半分になります。
そのため入眠の効果高めるためには、就寝の30分~1時間ほど前を目安に摂取すると良いでしょう。
グリシンは動物性コラーゲンやホタテ・エビなどの魚介類からも摂取できますが、就寝前の食事は消化活動により睡眠の質を下げてしまうため、サプリメントでの摂取がオススメです。
その際は、アミノ酸代謝を促すビタミンB2やビタミンB6を合わせると、グリシンを効率よく摂取することができます。
グリシンに副作用はある?
グリシンはアミノ酸の一種のため、摂取したことによる副作用は生じないと言われています。
グリシンの一日あたりの目安摂取量は定められていませんが、サプリメントでの摂取の場合、一日あたり3000mgの摂取が推奨されています。
普通の食事やサプリメントの服用では過剰摂取にはならないと考えられていますが、グリシンを大量に投与した動物実験では呼吸筋に麻痺が起こる可能性があることが報告されているため、許容量以上の摂取はNGです。
一日の摂取容量を守って摂取しましょう。
逆に、グリシンが不足している場合は、老化・肌荒れの原因となったり、睡眠の質にも影響を及ぼします。
ダイエットや食事制限をしている方は、食事によるグリシン摂取量が少なくなってしまいがちなので、サプリメントなどで補いましょう。
さいごに
いかがでしたか?
今回は、アミノ酸の一種である「グリシン」の効果について解説しました。
グリシンを効率的に摂取することで、睡眠の質を高め、快眠を手に入れましょう。