メラトニンってどんなホルモン?睡眠の質を上げる効果があるってホント?
メラトニンってどんな働きをするんだろう?
メラトニンを増やすにはどうすればいいの?
睡眠についての記事で時々登場する「メラトニン」というホルモン。
実は睡眠の質に関わる超重要なホルモンなのです。
今回は、睡眠の質を上げるために必要不可欠な「メラトニン」というホルモン物質について解説していきます。
メラトニンについて正しく理解して、睡眠の質を上げましょう!
メラトニンとは?
メラトニンとは、脳の松果体という器官から分泌される脳内ホルモンの一種です。
人の身体において、昼と夜のリズムを調節する働きがあります。
具体的には、起床して朝の光を浴びた約15時間後に血中のメラトニン量が増加し、眠気を誘う働きをしていると言われています。
暗い環境だと分泌が促進され、逆に明るくなると抑制されます。
様々な生物に欠かせない生体リズムを整える働きにおいて、重要な役割を果たしています。
また、睡眠を促す働きがあるため「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。
メラトニンの効果
メラトニンはどんな働きを持つホルモンなのか、より詳しく解説していきたいと思います。
眠りを促す
前述の通り、メラトニンの大きな働きの一つが眠気を誘い、自然に入眠させることです。
メラトニンが分泌されるのは、就寝の1~2時間前と言われており、活動するための力「覚醒力」を低下させ、眠気を増大させます。
欧米では、その睡眠作用から、睡眠薬として販売されています。
生体リズムを整える
日の光を浴びて目を覚まし、夜になって日が沈むと眠りにつくという生体リズムを調整してくれる働きがあります。
生体リズムは、体内時計とも呼ばれ、昼夜の区別がつかない環境下(地下室など)でも、正常なリズムを刻むようになっています。
ストレスや睡眠不足などで生体リズムが乱れてしまうと、日中の眠気や食欲不振等、さまざまな影響が出ます。
老化を抑える
メラトニンは強い抗酸化作用が期待できるため、老化を防ぐ役割を持つと言われています。
抗酸化作用とは、「活性酸素」という老化やシミ、がんなどの原因となる酸素から身体を守る作用のことです。
メラトニンの抗酸化効果は、抗酸化ビタミンと言われるビタミンCやビタミンEよりも強力とされています。
寝不足のときに肌が荒れてしまうのは、メラトニンの減少による影響も大きいですね。
メラトニンとセロトニン
メラトニンと合わせて知っておきたいのが「セロトニン」というホルモンです。
セロトニンは、メラトニンとは逆で、朝になると多く分泌されるホルモンです。
ドーパミンやノルアドレナリンを制御し、精神を安定させる働きを持っています。
このセロトニンは、メラトニンの原料となるホルモンのため、セロトニンの分泌量が少ないと、夜メラトニンが分泌される量も少なくなります。
つまり、メラトニンを十分に分泌させるためには、日中セロトニンを多く分泌しておく必要があるのです。
メラトニンをしっかり分泌させるために、日中から準備をしておきましょう。
メラトニンを増やす方法
ここからは、メラトニンの分泌量を増やす方法を4つご紹介します。
1. 眠る1時間ほど前から部屋を暗くしておく
メラトニンは、周囲が暗くなると分泌量が増え始めます。
眠る前には強い光を避け、暖色系のやわらかい照明を使って、脳に眠る準備をさせましょう。
2. 日中はしっかりと日の光を浴びる
日光を浴びることでセロトニンの分泌量が増加します。
日中に分泌されたセロトニンからメラトニンが生成されるため、夜に向けてセロトニンを蓄えておく必要があります。
また、朝日の光を浴びることで、メラトニンの分泌を抑制し、スッキリと目覚めることができます。
メラトニンは朝起きて約15時間後に再分泌が始まるため、普段の就寝時間から逆算して起きて、日光を浴びましょう。
3. セロトニンの原料となる食材を食べる
セロトニンの分泌量を増やすには、原料となる必須アミノ酸・トリプトファンを多く含む食材を食べることが重要です。
トリプトファンを多く含む食材として、大豆製品や乳製品、卵、牛・豚肉などが挙げられます。
厚生労働省が公表した食事摂取基準によると、成人のトリプトファンの必要量は、4.0mg/kg/日です。
例えば、体重50キロであれば、200mgが目安となります。
4. メラトニンのサプリメントを服用する
海外では、メラトニンを含んだサプリメントが睡眠薬として販売されています。
日本は、薬の分類方法が異なるため、医師の処方箋がないと購入できませんが、海外からの輸入販売サイトから、そうしたサプリメントを購入することが出来ます。
サプリメントや薬を服用することで、メラトニンの分泌を促す効果が期待出来ます。
メラトニンの副作用
薬やサプリメントで、メラトニンの分泌を促した時、副作用があるのか不安ですよね。
報告されている副作用として以下のものが挙げられます。
- 日中の眠気
- めまい、頭痛、倦怠感
- 抑うつ症状、不安、イライラ感
こうした副作用が出た場合は、すぐに医療機関を受診し、医師の指示に従いましょう。
個人で購入したサプリメントの場合は、用量用法を守って服用しましょう。
メラトニンが不足するとどうなる?
メラトニンの分泌量が減少すると、睡眠に影響を及ぼす可能性があります。
メラトニンには、体内時計を調整する役割があるため、不足すると睡眠不足や眠りの質低下に繋がります。
睡眠不足は、糖尿病やメタボリックシンドロームになりやすい状態を作ってしまう他、自律神経や免疫調節作用が上手く働かなくなるなど、さまざまな悪影響を及ぼします。
また、メラトニンは加齢に伴い分泌量が減っていくホルモンです。
歳をとって、夜目が覚めるようになった、眠りが浅くなったという問題は、メラトニン分泌量が低下し、睡眠と覚醒のリズムが曖昧になってしまったことが原因です。
メラトニンを減らしてしまうNG行動
睡眠の質を低下させる行動として、「寝る前にスマホやPCのブルーライトを浴びると良くない」と聞いたことはありませんか?
なぜ良くないのかを突き詰めていくと、メラトニンとの関係が見えてきます。
ブルーライト自体は太陽光にも含まれているものですが、長時間浴びることで、暗い環境でよく分泌されるメラトニンを減少させてしまうのです。
実際に、入眠時にスマホを使用する頻度が高い人ほど、睡眠の問題を抱えている割合が高いことが発表されています。
また、コンビニの照明など昼白色の強い光を浴びると、脳が昼間と勘違いしてメラトニンの分泌を抑えてしまいます。
眠る前は強い光を避け、部屋を暗くしておきましょう。
手軽にメラトニンを摂取!? 話題のメラトニングミとは?
メラトニンが睡眠に効果的なことはわかったけど、薬のようなサプリは抵抗があるという方もいらっしゃいますよね。
そんな方にオススメなのが「メラトニングミ」です。
その名の通りメラトニンが配合されたグミで、薬型のサプリメントと同様に眠りの質を高める効果が期待できます。
日本国内では前述の理由から販売されていませんが、海外では子供が寝る前に食べるサプリメントとしても普及しています。
ダルビッシュ有投手も利用していると語っており、日本が優勝を果たしたWBC2023開催中に、佐々木朗希選手にメラトニングミをあげたところ移動中ずっと爆睡していたと、自身の配信で明かしていました。
アスリートやスポーツ選手も利用しているメラトニングミは、通常のメラトニンサプリと同じように海外から簡単に取り寄せることが出来ます。
はじめてのメラトニングミに最適
アメリカ発のリラックスエイドブランドNatrol(ナトロール)が発売しているメラトニングミです。
1粒あたり5mgのメラトニンが含まれ、人工着色料、香料、甘味料は含まれていません。
フルーツ味のメラトニングミ
ミックスフルーツ味で、不要な添加物を使わず作られたグミです。
海外では子供用のメラトニングミとしても人気で、甘めで柔らかい商品です。
1粒2.5mgのメラトニンを配合
1粒あたり2.5mgのメラトニンが配合されており、毎日の摂取量を調整できます。
天然由来のいちご味で、美味しく食べやすいグミです。
さいごに
いかがでしたか?
今回は、睡眠の質に大きな影響を与えるホルモン「メラトニン」について解説しました。
メラトニンの働きや、重要性をしっかりと理解して、睡眠の質を上げる行動をとりましょう。